2005年07月22日

sad chain...

外国を一人で旅行することを「趣味」としている僕としては、読んでとても残念な記事に遭遇した。

Read> 中国:日本人の診療拒否 海南省海口市の病院

「歴史問題で謝罪しない日本人の診療を拒否する」という。
冗談じゃない。歴史問題と、診療行為に一体どういう関係があるというのだろうか。心身に不調をきたした時に、然るべき診療行為が受けられるというのは、どんな事情があろうと保証されるべきで、そこに複雑な事情が入り込む余地はない。この病院には、医療機関・医療関係者としての職業的プライドがないのだろうか。
中国、その他の国から日本に来ている不法就労者であっても、救急車で運び込まれれば最低限の救命処置は施される。そこに、特に理屈はいらないと思うのだが…。

どっかの新聞社か月刊誌か何かが論説かコラムにでも書いてくれるだろうから、あまり突っ込んで議論することは避けるとして(このWeblogはあくまでも個人的な雑感を綴る場なので、政治的な議論はしたくないのです。あんま好きじゃないし)、旅行が好き、しかも来年から嫌でも中国に出張させられそうな職場を選んでしまった一個人として、以下のことは懸念してしまうし、そもそも残念でならない。

外国を旅行していると、体の調子が悪くなることが往々にしてある。食べすぎたり(これが一番多い)、食あたり、風邪をひくなど、僕が経験しただけでもたくさんあるし、旅行中は事故や犯罪の被害に遭うなどのリスクも上がる。それでも、旅行が出来るのは、現地の警察や医療機関が、イザというときは対処してくれる、という暗黙の信頼があるからだ。もちろん、警察が腐敗している国や、医療機関が信用ならない国もあるにはあるが、「謝罪しなければ診療しない」というのは、発想からして根本的に誤っている。

まず、診療行為という、人命に関わる問題を、政治問題の切り札にするというのは、人質を取るようなものだ。相手国民の人命を盾に、政治問題を操ろうというのは、テロリズムの発想であって、極めて野蛮ある。これでは、「自衛隊を撤退させなければ人質を殺す」と脅すのと、発想自体はあまり変わらない(「発想」が同じだと言っているのであって、やっていることの残虐性は比べていません、念のため)。
さらに、このような「脅迫」を行うことで、かの病院は一体何を求めているのだろうか。「脅迫」によって吐き出させた謝罪からは、相互理解も、誠意も、今後のプラス志向は一つも生まれない。この「事件」を聞いて、中国に対して心証を良くする日本人はいないだろうし、この「事件」をキッカケに、歴史問題を反省する日本人も、あまりいないだろう。不幸なすれ違いを、アジテートするだけなのだ。そこには、「未来志向の対話」も、「建設的な議論」も生まれない。
意図してやっているのか、あるいは何も考えていないのかは知らないが、診療拒否は、相手の誠意を求める時にとる行動ではない。言っていることと、やっていることが、明らかに矛盾している。

ちょっと熱くなってしまったが、デリケートな政治問題を、脅迫によって解決するというのは、野蛮かつ不幸なので、早急に考えなおして欲しい。

お互い、そろそろ、頭を冷やすべきだと思う。それは中国だけではない。
日本の保守的なメディアは、この件をお得意の論調で書き連ねるだろう。きっとどっかの政治家が、またブーブー言うんだろう。邦人保護の観点から、然るべき抗議はしっかりしてほしい。だが、日本人、メディア、政治家が、この問題を単なる政治合戦の材料にする限り、きっとこの負のチェーンは切れないと思う。カッとならず、冷静なテーブルに持ち込むことも、必要なのではないか。
同じことも、プラスにもマイナスにも解釈出来るのは、人間の持つ「いい加減さ」の、もっとも有効な使い方だと、僕は思うのだが。だとしたら、この問題を、日本人がどう捉え、どう報道し、どう反応するかが、問われると思う。

これ以上、こんな不幸な事態は起こって欲しくない。それは、とりあえず自分の利益に明確に反するし(安心して旅行や出張出来ない)、多分、誰の利益にも合致していない。

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comments

そろそろ8月15日も近いからね。。。

毎年だよね。はぁ…。

  • yuhei.k
  • 2005年07月22日 04:44

protracted account you corner

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