2004年11月04日

Kerry Concedes

20分ほど前に、Kerryが敗北を認めた
現地時間で9:55AMupdatedのwashingtonpost.comでは、Bush254、Kerry242。
Ohioの結果が確定したところでfinal outcomeとなりそうだが、暫定投票(provisional ballots)が250,000票以上あると同紙webは報じており(ちなみにこれは民主党陣営の主張を基にしているらしく、175.000票という発表もある)、これを集計するには1週間かかるとか。
4年前同様、今回も一晩では決着がつかなかったようだ。

正直、今後の票の数え方には、あまり興味がない。このままいけばBushの勝利で落ち着くだろうし、それ以上の細かい話は正直よく分からない(previsionalだったものを後から集計するなんて、いかにも胡散臭い)。

とにかく、次期大統領が決まらないまま投票日翌日の朝を迎えた米国も、落ち着きを取り戻すだろう。

インテリが多い都市部では、民主党優勢だが、南部に行くと共和党支持者が強い
この事実を、単に頭がよい人が支持する人の方がよいはずだと決め付けるのは、外国人の野次馬的な短絡さだろう。
#それでも個人的にはそう感じざるを得ないが。

国政はインテリだけのものではなく、そこには国民の価値観が反映されて然るべきだ。同性婚、後期妊娠中絶、その他重要な国内問題についても、米国民が判断を下すのが4年に一度の選挙だとしたら、それに対して外国人がどうこう言うべきではない(まして、一国の首相が口を挟むのは問題外だろうけど)。
だが、それにしても、米国大統領選挙の争点となった国内外の問題には宗教的は背景が絡むものが多い。中にはイラク戦争のような、世界史に刻まれうる大問題もある。
同性結婚や妊娠中絶を、敬虔なクリスチャンが認めたくないのは、それで構わないと思う。現代において、宗教の社会的機能の一つは行動規範であり、その規範に基づいて日々の営みを送ることは、ある意味大変尊いことなのかもしれない。しかし、それはあくまでも一人一人の内面的な問題であり、俗物的な法で規制すべきものとは、少々性格が違うような気がする。
米国建国のきっかけの一つは、そもそも宗教的対立だった。建国の理念は「自由」であり、多様性を認めることが憲法の精神である。このような、宗教による規範と法規範の混同を、排除することが当初の理想だったのではないのだろうか。世界の超大国の国政が、実はこのような宗教的な背景を強く持っているとしたら、実は世界は前近代的な対立をまだ引きずっているということになる。そのことに対して、違和感を持たずにはいられない。

一方、見方を変えると、民主党のリベラルな主張は、少々理想主義的過ぎで、インテリは好むが大衆にはそもそも実感が湧かないと見ることも出来るかもしれない。我々外国人から見ると、リベラルな理想主義の方が耳に心地よく聞こえる。だが、生活に余裕のある都市部の金持ちインテリ層には受けるリベラルな理想主義も、実際に日々の生活の心配をしなくてはならない大半のアメリカ人には単なる絵空事に聞こえてしまう。確かに、ブッシュは今までの任期で前代未聞の失業を生み出したが、その一方で、大衆に熱心に語りかけ、共感を呼んできた。非常に下世話な言い方をすれば、「大衆フレンドリー」とでも言うのだろうか。実態がなくとも、人々に熱心に語りかける「フレンドリー」さが、人々を惹きつけ、あたかもそこに素晴らしい理念が存在するかのように錯覚してしまうことも、往々にしてあり得る。Kerry陣営が、理念ありきで実際に人々の心に届くアピールを行わなかったのだとしたら、それは理念だけで実体のないものになってしまう。実際のところは、Kerryはかなりの政策通らしく、アピール不足と見ることも出来るだろう。

宗教を背景にした絶対的な理念と、耳に心地よいリベラルな理念。何れも、選挙に勝つためには必要だったかもしれないが、実際に政権を担うとなると、それだけではすまされない。Kerryが敗北を認めた今、ターニングポイントを曲がったブッシュ政権を見る目は、より現実的なフェーズへと移行していくべきだ。

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